輸入中古車400勝

中古車ジャーナリストの雑文一式。

新型XVの新型シャーシに、わたしは新型の涙を流した

去る11月20日に無事納車と相成った、小生の人生における初の新車、新型スバルXV 2.0i-L。スバル道の先輩であるマリオ高野氏からの事前の情報によれば、スバルディーラーでの納車日には盛大なセレモニー(納車式)が開催され、ビッグな花束とビッグなキー(の模造品)が手渡されるとのこと。

 

しかしそういったセレモニーは一切なく、花束も巨大キーもないままにディーラーを追い出された小生はひと筋の涙を流し、「……いっそこのまま新型XVを多摩川丸子堰に沈めてくれようか?」と思った。だが気を取り直し、いちおうは慣らし運転をするべく箱根へ向かってみると、今度は歓喜の涙がこぼれた……というところまで、前回お話し申し上げたと思う。

 

さよう。わたくしは歓喜の涙を流した。この車を買って本当に良かったと、心底思った。

 

 

 

や、と言ってもですね、納車初日のまっさらなド新車ですし、いちおうせめて500kmぐらいは「慣らし運転」ってやつを真面目にやるつもりなんで、前回も申し上げたとおり2000回転とか、せいぜい3000回転弱ぐらいでユルユル走っただけです(それでも2Lだからそれなりに力があって、時に流れをリードしちゃったりしましたが。XVの2L NAエンジンは、評論家さんからはしばしば「トロくさい」とか言われますが、普通に乗る分にはそんなこともねえんじゃないかなぁとは思います。押忍)。

 

しかしそんなユルユル運転でも、わたしはわかってしまったのです。

 

「この車はニッポンのアウディA3スポーツバックだ!!!」と。

 

いや、より正確に言うなら「この車は(内装がちょっと安普請な)アウディA3スポーツバックだ!!!」でしょうか。

 

わたしは現行型のアウディA3スポーツバックという車が大好きで、Cセグメントのなかでは最強シャーシなんじゃないかなぁと思っています。何かの企画で乗り比べた同セグのボルボV40の1.7倍ぐらいは確実に良かった(※個人の雑な感想です)。もうね、すべてが「ビタッ!」っと決まるんですよ。1mmの誤差も許さないコーナリング! みたいな感じで。それでいて乗り心地もかなりしなやかかつ上質ですし。

 

それとほとんど同じものを、この新型XVのシャーシに感じたわけです。カテゴリーも背の高さも違うんですが。もうね、XVも「ビタッ!」ですよビタッ! 東名高速でも箱根ターンパイクでも!

 

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 納車初日の箱根大観山にて聖・小林彰太郎大天使の御霊に交通安全と家内安全、そして世界平和を祈願

 

まぁ内装はね、さすがに車両価格250万円級の大衆車ですから、A3スポーツバックがコンランショップだとしたらこちらは「ニトリ」みたいな感じですが。でも全然いい感じではある。というか、悪くない。スバル、頑張った! という気がします。まぁ最近はニトリの品も実は十分おしゃれですしね。わたしも寝具とかはほとんど、駒沢通りと山手通りがクロスするとこに出来たニトリで買ってます。押忍。

 

ディーラーで試乗した18インチの2.0i-S試乗車は「街乗りにはほんのちょい硬いかな?」とも思いましたし、実はダッシュパネルあたりからのキシミ音がかなり気になりました。ネットで調査してみると、「スバル車にキシミ音は付き物」との声もあるようで「うむう……」と思っていたのですが、結論を申しますと、小生の個体は(今のところ)キシミ音は完ぺきにゼロ! 走行中の車内は、コンランショップの店内とまでは言いませんが「かなり静かなスタバ」ぐらいの感じではあります。

 

で、17インチの乗り味も大正解。まぁまだ飛ばしてないんで、高速道路をぶっ飛ばしたときにどう感じるかはわかりませんが、そもそもぶっ飛ばす系の車じゃないですしね。

 

……という具合に大満足し、歓喜の涙を流した小生なのでありました。

 

 

 

でもね、アレですわ。ここまでの話は、つまりSGP(スバルグローバルプラットフォーム)の素晴らしさについては、評論家さんとかも既に大いに認めてるわけです。それを、私も遅ればせながら確認したというだけの話で。

 

問題は「エンジンとCVT」です。ここが、結論としてどうなのか。

 

SGPをベタ褒めする評論家さんも、今さらのNAエンジンとCVTについてはしばしば「惜しい」とか「ぜんぜんダメ」とか言います。

 

さて、実際のところはどうなんでしょうか……?

 

本日時点で計350kmほどユルユルめに走りましたので、いわゆる慣らしはあと150kmの予定(1000kmとかじゃなくて500kmしかやりません)。で、そこからはいよいよSモードとかアクセルペコペコも駆使して「入魂の儀」を行いますので、エンジンとCVTにつきましてはその後にご報告したいと思うであります。敬礼。

 

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ちなみに初日の燃費はMFDによれば、混雑した都内を少々と空いてる東名高速と小田原厚木道路をユルユル走り、そして箱根の山を登って下って、トータル15.9km/L。