輸入中古車400勝

中古車ジャーナリストの雑文一式。

NAロードスターは250ccのバイクに似てる

f:id:sgt_date:20160315172825j:plain

「第一次カスタマイズ!」ということで愛機96年式マツダ(ユーノス)ロードスターは現在、江戸川区のカーメイクコーンズさんに入庫中なわけですが、カスタムの方向性について、GAZOO.netで「キング・オブ・モテないカーマニア!」と全世界に向けて認定されたフナタンこと自動車ライターの小鮒康一さんから「軍曹さんのNA、僕のモテないNAと同じカスタマイズの道をたどってますね……」と心配されてしまい、「オ、オレはどこかで間違えたのか……!?」と不安におののいている不肖伊達であります。

 

しかしまぁ乗りかかった船ですから、このままの勢い・このままの方向性で突き進む所存です。その結果、フナタンさんみたいに(?)モテなくなったとしても本望です! そうなったらもうフナタンと男二人で鍋パーティー三昧の毎日を送りますよ! よくわかんないけど!

 

……それはさておき、いちおう「走り」の報告もしておきましょうか。いちおう車ブログですから。

 

 

 

現在は前述のとおりコーンズさんに入庫中なわけですが、過日、走り初めということで快晴の箱根へ行ってまいりました。といっても同乗者がいた関係でコーナーはウルトラ減速したうえでの超絶スムーズコーナリングのみを心がけて走ったため、ハンドリングとかは正直まだよくわかりません。ただ、「とにかくすげえ簡単に向きを変える車だなぁ!」とは思った次第。

 

向きを変えるっつっても別にリアを滑らせて向き変えるとかそういった派手な話ではなく、カーブの手前でジュッと減速して、そんでもって行きたい方向にほんのちょっとだけステアリングをクッと切ると、なんというかウソみたいに軽やかに車がそっち側をクルッと向くんですわ。ロードスターに限らず最近の車の、なおかつ「向き変え性能」が高いモデルは、その車本来の地力に加えて電子制御でクルッ! をやっているわけですが、NAロードスターの場合は地力だけでそれをやってる感がアリアリとあります。

 

「電子制御プラス」と「地力だけ」のどちらがいいとか優れているというのは特になく、好みの問題ですし、どちらかといえば電子制御プラスのほうがそりゃ優れてるでしょう。しかし本来の地力だけでクルッ! ができるNAロードスターは、なんつーか「化粧する必要が全然ないぐらいすっぴんがカワイイ女子」と付き合っているかのようで、大変うれしく思っている不肖軍曹48歳の春なのであります。押忍。

 

で、同乗者付きとはいえ直線ではそれなりに踏んでみました。3速全開です。……これはね、ホントいいですわ! 素晴らしいですわ! ターンパイクの上りで3速全開っつーと、しょせん1.8LのNAでは大したスピードなんか出ません。や、コーナリングスピードがわたしよりも1.5倍ぐらい速くて上手い人が運転すれば、それなりのスピードに達するのでしょう。しかしわたし程度(公道運転歴約30年、無事故、サーキットでは全然大したことなし)のドライバーだとそんな速度には達しません。

 

でも、それが逆にいいんですわ。

 

上りでも特に全然不足はなく、逆に十分「速い!」といえる感じではあるのだけど、しかしやっぱり最近の車とか大排気量車とかターボ車に比べりゃ全然遅い。だもんだから、運転技量が特別秀でているわけでもない小生でも躊躇なくガンガンいけるわけです。使い切れるわけです。2CVのときも当然「使い切る歓び」がありましたが、あれはさすがに遅すぎるというか使い切りすぎ。が、1.8のNAロードスターはホントそのあたりが絶妙なんですわ。シビレました。もうね、一生乗ります!

 

f:id:sgt_date:20160305145327j:plain

 

ターンパイクの上りを、幌を降ろして3速全開で(その割には大したスピードじゃないまま)疾走しながら、わたくしはずっと「……これって何かに似てるけど、なんだったっけ?」と考えていました。で、今にして思い当たったのがコレです。

 

NAロードスターは250ccのバイクに似てる。

 

まぁわたくしのバイク知識は30年前、高校生の頃で止まってますので、今は事情が違う可能性も大ですが、当時の250ccバイク(VT250Fとか)は、十分速くて、そして軽やかでステキだったんだけど、「速すぎて困る」ということはなかった。や、2ストのガンマとかは十分以上に狂乱の速さを備えてましたが、4サイクルのはそうでもなかった。当時わたしは4サイクルのCBR400Fっちゅうのを新車で買って乗ってたんですが(※人生唯一の新車)、たまに友人の4サイクル250ccを借りて乗ると「遅えなぁ……」と感じたものです。

 

でもその遅さが逆にうらやましくもあった。自分の手に収まる感というか、性能をフルに絞りだすことができる感触というか、そういう部分については「あぁ、これはこれですげえイイなあ……」と思ったものです。あと単純な軽さも、身体と心に心地よかったですしね。

 

で、ターンパイクを疾走しながら感じたのが、前述のとおり「なんか250ccのバイクみてえだなあ、楽しいなあ……」ということだったのです。

 

今はもう身体も固くなってますし反射神経も衰えていて危険ですから、今さらもう一度バイクに乗る気はありません(ていうかよく考えたらワシ、高校3年のときに中免は取り消しになってるし……)。しかし今、NAロードスターという「ある種の250ccバイク」を幸運にも手に入れることができ、なんといいますか、形は全然違うんですが「もう一度バイクと生活を共にすることができる!」みたいな歓びを日々感じることができ、とっても嬉しく思っている次第です。

 

完全にとりとめのない、ほとんど推敲もしないままツラツラ書いた雑文ですが、今日のところはこんな感じです。押忍。

 

f:id:sgt_date:20160315173222j:plain

大観山で喜びに震える筆者近影。