輸入中古車400勝

中古車ジャーナリストの雑文一式。

なぜ今、NAロードスターなのか?

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前回の続きである。カーセンサーN田氏と多摩湖へ向かう車内で、わたくしはなぜ、かくも電撃的に「そうだNAだ! オレが今買うべき車はNAしかない!!! うおおおおおおおおお!」と確信したのか。

 

それは、わかりやすく言えば「NAロードスター=宮沢りえ」だからである。……かえってわかりづらい気もしないではないが、まあお付き合い願いたい。

 

 

 

宮沢りえ。40代になった現在でこそかなりお痩せになってしまったが、1987年(昭和62年)に初代リハウスガール「白鳥麗子」として登場したときのりえさんは、まさに「天使」というほかない何かだった。程度の差こそあれ、男子であれば日本中の誰もが彼女に好感を持たざるを得なかった。問答無用のウルトラスーパー天使だったのだ。

 

そして1991年(平成3年)に出版された写真集『Santa Fe』によれば、なんと天使は「まあまあ巨乳」でもあった。……大変なことである。

 

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そして現在。年輪を重ねた宮沢りえさんは、前述のとおり近年はちょっとお痩せになってしまわれたが、それでも依然として非常に美しく魅力的な女性であり、もしもあと10kgぐらい体重を増やしていただけたなら、今すぐにでも求婚したいほどだ。もちろん、年齢なりに微妙なところはある。でも、そこが逆にイイのだ。その「ちょうどいい枯れ感」みたいなものが、「今のりえさん」の魅力なのである。

 

わたしは多摩湖に向かう車内で、これとまったく同様の構図をNAロードスターに見たのだ。

 

初代マツダ(ユーノス)ロードスター。初登場から27年が経過した現在でこそかなりボロい個体も増えてしまったが、1989年(昭和64年)に「ユーノス ロードスター」として登場したときのNAは、まさに「天使」というほかない何かであった。程度の差こそあれ、男子であれば日本中の誰もがNAに好感を持たざるを得なかった。問答無用のウルトラスーパー天使車だったのだ。ちなみに当時は運転免許すら持っておらず、車に全然興味なかったわたくしですら、ユーノス ロードスターにだけは悶絶した。

 

そして当時の各種自動車雑誌を立ち読みしたところによれば、なんと天使は「まあまあ巨乳(運動性能にも優れた車)」でもあった。……大変なことである。

 

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そして現在。車齢を重ねたNAロードスターは、前述のとおり近年は貧乏くさい学生とかが乗るような車にもなってしまったが、それでも依然として(ノーマル車をちゃんと磨きさえすれば)非常に美しく魅力的な車であり、もしも今「新車のNA」がこの世にあったなら、今すぐにでもローンを組みたいほどだ。もちろん、車齢なりに微妙なところはある。でも、そこが逆にイイのだ。その「ちょうどいい枯れ感」みたいなものが、「今のNAロードスター」の魅力なのである。

 

……と0.5秒で考えたとき、わたしの脳内に稲妻が走った。

 

「体重が10kg増えた宮沢りえさんにわたしが求婚するのは冷静に考えてほぼ不可能だが、『NAロードスターとの結婚(購入)』であれば、その気になれば今日にでもできるではないか! 元スーパーアイドルとの結婚。人智を超えた“天使”との結婚。美熟女との日々……なんと素晴らしいことなんだ!

 

そして、“天使”は今や若干微妙なところも絶対にあるはずなので、それをこのわたくしめがお世話させていただき、恐れ多くもいろいろとご修正させていただく歓び。……1億とか2億円とかを投じる場合は別として、せいぜい100万円+αぐらいの予算で臨むカーライフにおいて、これ以上の素晴らしい体験があるだろうか?

 

無論、もはや古い車であり、しかしクラシックカーと呼ぶには中途半端に新しく、そして前述のとおり貧乏学生御用達にもなってしまっている。それらゆえの逆風もさまざまあろう。しかしそこをなんとかヨロシクして、平成28年の日本における中古NAロードスターの新たな価値を創造し、そして“新たな和製クラシックカー像”を築いていくのが、中古車ヒョウロンカたるわたくしの務めなのなのではないだろうか! 誰に頼まれたわけでも、カネもらったわけでもないけど! むしろカネ払うわけだけど!!!」

 

 そう0.3秒で思考したのち、わたしはうおおおおおおおおおお! という雄叫びを上げたのだ。そしてそのまま音速の速さで宮崎県へ飛び、1台のNA8C極上Vスペシャルを買ったのであった。(続く)