輸入中古車400勝

中古車ジャーナリストの雑文一式。

R170型SLK 1000km点検

※2012年2月20日執筆

 

1000km点検といっても実際に点検に出したわけではない。本日、73万円SLKが納車から数えてざっくり1000km走ったことに気づいたため、キリの良いところでさしあたっての状況報告というか、自分のための覚え書きのようなものを記しておきたいということだ。


【故障関係】
昨年11月4日の納車時点での走行距離が約5.4万km。で、今日までの約3カ月半でちょうど1000kmほど走ったわけだが、故障関係については報告すべきことが何もない。話のネタ的には困るが、いちユーザーとしてはもちろん歓迎すべき事態である。具体的に言うと以下のとおりだ。

●鬼門の燃料ポンプは納車後の整備で新品に交換したので、その後も当然何ら問題なし
●クランク角センサーについても上記同様
●納車後の整備でエアマスは敢えて交換しないまま乗ってみたが、その後も何ら問題なし
●ヴァリオルーフは乗るたびに開閉しまくっているが、今のところ全然問題なし
●ATは、最新世代のそれと比べると制御はお馬鹿さんだが、故障の予兆は皆無
●その他、よくわかんないけど別に何の問題もなし

【燃費関係】
満タン法でテキトーに測っているだけなので厳密なデータではないが、1000kmも走れば「なんとなくの傾向」は見えたと言っていいだろう。R170型SLKの燃費は、少なくともわたしが所有する個体のそれは、「ざっくり8~11km/L」である。

混雑した都内を走行する割合が高いときは限りなく8km/Lに近くなり、空いた高速道路などの割合が高いときは総合で11km/Lぐらいまでいく。昨今の所謂エコカーと比べればショボい数字だが、わたしの本当の主力機は「電車」であることや、LCA(Life Cycle Assessment)を考慮すれば、新車のアクア等にも決して大負けはしてないと思うのだが、どうだろうか。

【走る歓び関係】
いわゆる古典的スポーツカーっぽいビジュアルをしているR170型SLKだが、その実態は「まったり系」である。少なくとも230コンプレッサーはそうだ。そのエンジンにも足回りやステアリング系のモロモロにも、特にこれといった感慨はない。というか、アルファのようなわかりやすい主張をしないことが逆に主張なのである、という感じだろうか。落ち着いた、いかにもちょっと前のメルセデスな乗り味である。

そのため、いわゆる「ビンビンな何かを」求める人にはあまり向かないだろう。しかし、前述のとおり燃費もなかなか悪くないので、ある種の営業車として割り切って使う分にはなかなかステキである。しかもその「営業車」は、開けたいときに屋根がガガガッと開くのだ(最新のCCに比べると開閉速度は馬場さんのキック並みに遅いですけどね)。これほど愉快痛快な営業車はない。「二人家族のための家族グルマ」としても、かなりアリなのではないかとわたしは考えている。

【総論】
や、とってもいいんじゃないすかね、中古のR170。僕ぁ買って良かったと心底思っています。やっぱオープンエアは偉大ですよ。クセになるほど。唯一の注意点は、「伊達はほかにビンビンのアルファGTVを持ってるからこそ、SLKのまったり加減が全然気にならない」ということでしょうか。もしもこれ一台だったら、ちょっと欲求不満になるかもしれません。ま、このあたりの捉え方は人それぞれなんで、何とも言えないのですが。敬礼。